28週後を紹介

ゾンビと規定してはいない

ゾンビシリーズの特徴は何より生存者がいたとしても、最後に待ち構えている生物が迎える究極の終わりに至るという点から逸脱していない。スノーピアサーや死霊のえじきにおいては多少なりとも可能性は引き合いに出されていますが、それでも生き残れるかどうかと言う話になればかなり低くなるはずだ。ゾンビやドーン・オブ・ザ・デッドのようにもう最初から最後まで絶望しかなく、途中の穏やか過ぎる風景が後々になって滑稽と言われてもおかしくないほど、歪みきった内容なのもある意味皮肉でしょう。

次に紹介するこちらの作品は最初から全開で人が死んでいくものの、やがて騒動は落ち着いたと見せかけて感染が再度加速して世界へと広がろうとしている内容となっている『28週後…』を取り上げてみたい。今作、実は続編作となっているので観ていないと分からない部分もあります。何の続編かと言うと、『28日後…』という作品から継いだものとなっています。

どういう内容かというと、謎の感染により動物から人へと移り、人間が人間を襲うようになっていく中で何とか助かったものの、別の側面ではこの感染騒動は終焉ではなく始まりを告げていた。前作の主人公は無事生き延びるものの、事件はまだ終わっていなかったのです。

感染は拡大へ

この作品ではゾンビシリーズのように明確なゾンビというような描写こそありませんが、人間が凶暴化して人間を襲うという点を考えればゾンビと同類と言って良いかもしれません。また今作は少し面白く、物語の前半と後半で主人公が交代するという現象が起こるのだ。通常物語の主人公とは一人だけになりますが、バトンタッチして違う人になるというのは中々ユニークな発想かもしれません。

それなりに知られている映画ですが、知らない人も当然いると思うので簡単にあらすじから見ていこう。

あらすじ

感染者の存在により、英国はロンドンの国は壊滅へと向かった。そんな動乱の最中でかろうじて生き延びていたドンとアリスの夫妻は郊外にある老夫婦の家でほかの生存者2名と隠れて生活をしていた。いつ来るかもしれない存在に警戒しつつも、ある時一人の子供が避難するために家へと逃げこんでくる。見捨てることは出来なかったので子供を保護しようとしますが、そこへ感染者が追ってきて家の中へと侵入してしまいます。

襲われる生存者、ドンは妻であるアリスが襲われそうになっている姿を見て怖気づき、彼女を一人見捨てて自らは感染者の群れから脱出に成功してしまうのだった。その後生き残った英人たちは英国を脱出、その後軍による消毒作業により保護地区にてドンは修学旅行で不在にしていた子供達と無事に再会し、新たな生活をスタートさせていく。

けれどドンの子供達であるアンディとタミーの2人は母親の死を受け止めきれず、せめてもと保護地区外にあるかつての自宅を訪れて遺影代わりに母親の写真を持って行こうとする、ところが2人は2階でかとうじて生き延びていたアリスを発見し、軍に通報したのです。

母が死んだなどと嘘をついたことにドンを責める2人に対して、アリスが生きていた事に驚きを隠せないドン。彼女に謝りたい、そう願ってアリスの元を隠密に尋ねるドン。ただこの行動によって収束したはずのウィルス騒動が再びロンドンの街を戦慄させる事態を招くこととなってしまうのだった。

感染の始まり

生きていたアリスと再会するが、彼女の特異体質によって感染がドンを通じて感染者を生み出してしまい、拘束されていたアリスを殺害した後に基地内で手当たり次第に兵士を感染者に変えていくと、やがて下されるのは全ての人間を抹殺する命令が下されるのだった。

そんな混乱の中、アンディとタミーの2人もまた騒動に巻き込まれてしまい、生存をかけた命がけの逃走劇は始まりを告げる。

重要な存在として

ゾンビシリーズでは明確にどうして人が生き返るのか、という点については述べられていません。年月を経ることによってゾンビになる原因は特定のウィルスに感染することで、生きる屍とかしてしまうと定義されるのようになった。今作でもそのウィルスにより人が人で無くなってしまうわけだが、ドンはそんな恐怖の中で自らの保身を元に愛する妻を置いて一人逃げ出してしまうのだった。その罪悪感と謝罪をしたかったが、主人公だったドンは変わり果てた姿で今度こそ本当の意味でアリスを殺してしまいます。

ここで一つ疑問に思うことがある、どうしてアリスはあの地獄の中で正気を保ち生き延びられていたのか、という点だ。その理由を紐解いていくと、実はリアルにあった症例を元に参考としているケースがあったのです。

文明崩壊した後の世界を描いた映画特集