知っている人は結構少ないのでは

こんな作品もある『人類SOS!』

荒廃した世界で人間はゾンビと戦い続けている、というのはもはやバイオハザードシリーズで聞き慣れた台詞かも知れません。文明というものが完全に崩落した世界で跋扈するのはゾンビというのは定番ですが、それ以外にも崩壊した世界で人間の敵として描かれることが多い存在といえば、モンスターだろう。未知の生物との遭遇により、人間は蹂躙されていく。よくあるパニックムービーにありそうな定番設定ですが、どちらかというと文明が崩壊するか否かの瀬戸際で繰り広げられるバトルといった方がまだしっくり来る。

映画でもそうした世界観を形作っているものは多々ありますが、荒廃した世界において僅かな生存者達が命をかけた戦いを繰り広げている作品として、『人類SOS!』というものも挙げられます。こちらの作品が公開されたのは1962年と大分古いものとなっているので、知らないと応える人がいても無理は無い。また先に話したようなゾンビを相手にした作品ではないので、求めているものが少し違うと答える人もいるかもしれません。

とはいえ、荒廃した世界で繰り広げられる世界観という意味では負けず劣らずのB級映画となっているので、紹介していこう。

人間VSクリーチャー

この作品での構図として『人間VSクリーチャー』といった方が適切かもしれません。ゾンビも十分クリーチャーに該当する存在かも知れないが、人間ではないという意味では少しだけ意味が異なると個人的に考えているので除外しておく。この作品では突如として日本で植生が確認された植物が、自立して歩き始めたばかりか、辺りいた人間を捕食し始めてしまうことで始まる物語となっています。

ではこちらの作品も少々年季が入った作品になっているので、軽くあらすじから見ていこう。

あらすじ

ある日地球に激しい流星の雨が降り注いだ。その閃光のせいで大半の人間は失明してしまい、さらにはトリフィドと呼ばれる珍しい植物がまるで気を見計らっていたかのように動き出すと、人間をくらい始めるのだった。目が見えない状態で何が起きているかもわからないため、人々は逃げ惑うことも許されずゆっくりと捕食されていきます。

主人公はたまたま目に包帯をして入院をしている最中だったため、植物の魔の手から辛うじて逃れることに成功した。逃走の最中、眼が見える少女を保護して安全な場所を求めて彷徨う。一方その頃、流星を見なかったわずかの生存者達は盲人とかした人々に加えて、謎の捕食性物から逃げるためにそれぞれがそれぞれで動き始めるのだった。

群像劇となっている

この作品では複数の登場人物が、それぞれの視点で独自に行動している。地球の大半の人が盲目となってしまった中で、逃げることすら出来ずに未知の生物に食べられてしまうという恐怖。姿が見えていても相当恐怖だが、視覚が奪われた状態で食べられてしまう方がより怖いかもしれません。迫り来る恐怖に怯える表情もそうですが、どちらかと言えば見えないだけ見えている恐れよりも勝っているのは顕著なのは言うまでもない。

主人公を始めとした生存者達は流星群を見なかったことで失明せずにすみ、そのことが幸いして捕食から辛うじて逃れることこそ出来たものの、撃退するすべを知らないため一方的に人類が駆逐されるしかないのも無残なまでに表現されています。

映画のイメージとも言える絵にはこの世のものとは思えないような植物に襲われる人が描かれているので、なんとも言えないリアルさが感じられる。かなり前の映画ですが、今と違って表現内容はグロテスクを全面に押し出したものとなっているので、ショッキングと感じる部分も多々見受けられる。

B級映画としては

ゾンビ映画のような作品ならそれこそ内臓はもちろん、脳みそなど生々しいものが恐ろしいまでに表現されている。死霊のえじき内ではそれこそ言葉に出来ないような表現が作中で何度となく繰り返されているため、人が解体されて内蔵などをぶちまける様を見るのが好きだという人達にしたら、この作品の面白さも理解できるのかもしれません。

だからといってこうした作品の人体解体部分が面白いという人の思考にしても、見る人には堪えるので見る際にはご注意ください。

文明崩壊した後の世界を描いた映画特集