希望が満ちる結末に

前方車両の世界は

富裕層が住んでいると言われていた車両へと段々近づいていくカーティス達だが、その途中で彼らは知りたくもない真実を1つ知ることになります。それは、彼らが与えられていた食事である黒いゼラチンの原料が何であるかを知ったからだ。支給された物を仕方なく食べていた彼らが口にしていたのは、何とゴキブリをすり潰して固めたものだったのです。これにより益々反乱軍の士気は高まり、状況を覆すために怒りをぶちまけた。一方でメイソンにも反乱の様子は既に行き渡っており、貧困層全ての奴隷たちを排除するよう兵士たちに命令を下した。そのため、カーティス達が前へ行くと同時に兵士たちは両方に分かれて進行していく。前方のカーティスたちを迎撃するもの、片や後方へは残って反乱の成功を祈っている待機している人々を皆殺しにするためにだ。

前方車両へ到着して、メイソン並びにスノーピアサー開発者を押さえるのが先か、それとも前方と後方からの挟み撃ちによって全滅するのか、どちらかが先かを競う形となる。途中兵士たちとの乱戦をくぐり抜けた生き残り達は、魚を飼育していた車両に到達したと同時にそこで呑気に食事をしていたメイソンを捕らえた。優雅な食事に舌鼓をうっていた彼女にカーティスは自分たちが食べていた原材料ゴキブリの黒いゼラチンを無理やり食べさせて、そのまま共に前方車両へと向かっていきます。

前方車両の様子

カーティスが前方車両へと向かっていくと、それまで飢えと貧困の極限まで追い詰められた彼らが見たこともないような空間が広がっていた。ある車両には豪華に食事をするところもあれば、サウナが楽しめる車両、挙句の果てに麻薬中毒者が快楽を貪るためだけに用意されたところまで存在していたのです。ここまで来ると、列車の車両として見た場合あまりに無駄な施設が多く存在していると言わざるを得ないものがある。観ていてこれはどう考えても必要な施設ではないだろうと、もっと現実的に考えたらという結論を持ったものだ。

メイソンを捕らえて先に進む中で、子どもたちが教育を受けている部屋を訪れたもののそこでも何処か違和感のある子どもたちの姿が印象的だった。上流階級でありながらまともな教育を受けているようには見えない、見たことがない世界で繰り広げられる異常な空間にカーティスは益々混乱を隠せません。そこへ現れた傭兵たちが反乱軍を鎮圧するために銃を乱射する事態が発生、その場にいた子どもたちは流れ弾にあたってしまい、首相もそこで死亡してしまった。

何かがどこまでも異なる環境に、全ての元凶は開発者にあると結論づけたカーティスはやがて先頭車両へとたどり着き、スノーピアサーを創りだしたウィルフォードと対峙する。そして現れたウィルフォードは、カーティスの動きにしても何にしても全てが仕組まれたことだと語り始めたのです。

政を守護するために

そもそも貧困層が革命を起こし、反乱を決起することこそが全て仕組まれていたことが明かされたのです。それはウィルフォードと最後尾の車両で精神的指導者としてその名を連ねていたギリアムによって計画されたものだったのです。全ての人が決まった役割の中で生きている、けれど自然淘汰されないためには時にバランスを保つために必要なことだと述べた。

そしてスノーピアサーの永久機関として稼働していたもの、それは小さな子供が懸命に歯車を動かしていたという、あまりに残酷な真実がそこにあったのです。こんなはずではなかったと、しかもウィルフィードからこれから先はカーティスに全てを一任すると言い出した。自分の役目はこれで終わり、これから先はカーティスが管理していくのだと告げるウィルフォードを復讐の果てに殺害することを選んだカーティス。

自分の行動そのものが意図的に仕組まれたものだった、そして全ての責任を背負える人間を量産するために第二のウィルフォードを作り上げる事を目的にしていたのだ。そこから選出されたのがカーティスだった、彼こそ次代のスノーピアサーの真実を背負うものとして選出されたが、彼の下した結論はその更に上を行くものになる。

全てをリセットする

カーティスが決断したのは、それは自らの腕を機関を動かす歯車に挟ませて列車を停めることだった。かつて世界が凍土によって閉ざされていく中から逃れることは出来ても、待っていたスノーピアサーの中で待ち構えていた現実からは逃れるすべはありませんでした。最後尾ではある悲劇が行われていた、それはまだ逃げてきたばかりの頃は食料がないために共食いを始めたのです。中でも赤ん坊は一番食べごろだとしてカーティスも好んで食べていたという。

その中でカーティスを慕っていた、当時まだ赤ん坊だったエドガーにも食料としての矛先が立てられそうになった。けれどそれを止めたのはギリアムであり、自身の左腕を切り落とすことで食事としたのです。計画の首謀者という点を考えるとこれも1つの策略だったのではないかと思える内容になりますが、結果的にこれもカーティスはうまい具合に乗せられてしまった。

しかし反乱が起こり、ギリアムもエドガーも死んだことでようやく自分が守りたいものが何かを見つけたカーティスは列車を破壊するという選択にも躊躇いを見せずに行います。それと同時にナムグンが扉を爆破するために使用した爆弾によって列車内部の衝撃はダイレクトに外部にまで響き渡って、最後には列車は脱線をしてしまった。

生き残った世界で

脱線し、大半の人間が死亡してしまった中で生き残ったのはナムグンの娘と黒人の少年だけがその場に残される。同時に2人は初めて見る外の世界に触れ、また徐々に雪が溶け始めて世界がかつてあったその姿を取り戻そうとしている姿を目撃すると静かに歩き出します。これから先どうなるかはわからない、けれど2人は希望を持ってこれからを生きていこうとする、そんなラストを迎えます。

まだ希望があるだけマシ

最後は主人公はもちろん、その他重要人物も大半が死亡するという結末を迎えるスノーピアサー。残された子供達は今まで閉鎖的な中でしか暮らしてこなかったため、開放的で何処までも広大な世界にただただ驚かされた。この先生きられるかどうかもわからない、ただ文明崩壊した世界でこの先新しく文化が生まれてまた人が人らしく暮らしている世界が来るかもしれないと、そんな期待が込められている。

文明崩壊した後の世界を描いた映画特集